実の父親からの性的虐待は保育園のころから…「このままじゃ生きられない」女性の訴えは届くか
※以下のヤフーニュースの記事を読んで、心から裁判の応援をしたいと思った。
一審は敗訴だったが、即刻控訴している。詳しくは以下の記事を読んでください。
実父の性暴力を罪にできない法律と老いた男性の裁判官に、いつまで私たちは苦しめられればいいのか。
お願いだから男性中心の法律を変えて、時効を撤廃してください。いつまでも、いつまでも、古い法律に苦しめられるのはもう嫌だ。
性暴力の被害者は暴力を受けてすぐに行動できないのです。子どもであればあるほど人に話すまでに時間がかかる。起きた出来事を頭の中でうまく整理できないからです。
そして恐怖心が被害者をすくませる。自分の恐怖心と闘い、理解してくれない周囲の人々と闘い、やっと司法にたどり着いても法律に拒絶される。
こんなの絶対おかしい。
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被害の後遺症が被害者をむしばみ続ける。性暴力の後遺症は、脳内処理に時間がかかるので遅れてやってくる。被害者は最初はその記憶を忘れようとし、いろいろなものに没頭する。それが勉強や仕事ならその被害者はなんとか生き延びられる。しかし、トラウマに打ちのめされ間違った方向に行く人も多くいる。
どうにもならないどんづまりになって、性暴力の細部がフラッシュして後遺症が暴発する。
この時期に命を落とす被害者が多い。この時期を乗り越えれば生き延びる力がつく。
生きるために
「このままでは生きられない」と私も思った。
生きるために、
歯を食いしばってもトラウマは追いかけてきた。
社会や周囲の人々の理解が何よりの救いになる
それしかない。
周りの人々が一緒に怒って泣いてくれることしかない。私たちが救われる道は、被害を経験していない人々の正直な共感なのだ。
岡本カウアンさんの告発
ジャニーズ事務所のジャニー喜多川による性虐待が明るみに出始めた。1999年に一度裁判を起こした人がいたらしいが、事実はそのままかき消されたとのこと。私もそんなことがあったなど知らなかった。
そもそもジャニーズなどに興味はなく、軽薄な少年たちの集まりくらいにしか思っていなかった。
それが、全くの誤解だったことを今回知るにいたったので、このブログに記しておきたい。
BBC放送その他ユーチューブを観て問題の深刻さに驚いた
少年の被害者が名乗り出ることで、少女の被害者も言い出しやすくなる
この世はいまだ男性中心の世界で、男性が能動的に動く性質がある。
(トランス女性の引き起こす様々な問題も、この男性の持つ積極性と能動性がシス女性を押しのけて発揮されることから生じている。なのだが、このトランス女性問題は別のテーマなので別のブログで書くことにする)
今回の岡本カウアンさんの場合に限り、男性の積極性が良い方向に出ていると思う。
男性の性被害は女性の何倍も言い出しにくことなのだ。男性の「男らしさ」ジェンダーロールが、性被害者であることを許さないからだ。「恥ずかしさ」は女性の比ではない。強くあらねばならない自分が辱めをうけて泣いている姿は絶対人に見せられないし、そんな自分は自分が一番認めたくない。
自身が性被害者であると公言することは、ホモソーシャル社会から弾かれ「負けオス犬」認定されることなのだが、それを気に病む感覚が良い意味でカウアンさんにはない。
(※ホモソーシャルとは、女性と同性愛を排除した男性間の緊密な結びつきや関係性を表す社会学用語。)
母性が解体されると同時に、男性中心主義のホモソーシャル社会も解体されつつあるのだろうか。それならば、喜ばしいことだ。女だ男だと区別差別しない社会、すべての人間をただ単に人間としてみる社会が到来することを祈っている。
告発する時、気を付けなければならないこと
絶対に被害者探しをしてはいけないということ。被害者は自分自身で考えて自ら告発しなければならない。他の被害者に公に出て発言するように促してはいけない。カウアンさんはそのあたりには慎重なので安心している。
確かに私はこの一連の記事を読み、前から好まなかったジャニーズタレントがさらに嫌にはなったが、だからといって今メディアに露出しているタレントを詮索してはならないと思っている。かれらもそれぞれ努力をして成功を掴んだに違いないからだ。
カウアン岡本さんと三崎社長との対談
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そして、上のユーチューブを観たとき、同じく軽薄だと思っていた三崎社長がとてもまっとうなことを語り、怒りを持って語る姿に好感を持った。見た目で人を判断してはいけないと反省する。
岡本カウアンさんが語ったこと
青汁王子こと、三崎優太社長との対談で、岡本カウアンさんは「ジャニーさんにされた性虐待は父親にされたことと同じ」と語った。
この言葉で私は彼が真実を語っていると信じた。記者会見でもこの動画でもずっと冷静さを保つ努力をしているにも関わらず、その言葉を言う数秒間は言葉が途切れ声がかすれ目が赤く潤んだ。
一瞬後、彼は感情を消したが、そのときが信頼を裏切られた彼の真実の声だった。
信頼している大人や親に手のひら返しをされて虐待を受けた子どもの世界は崩壊する
子どもたちは、いわゆるグルーミングにより少しずつ手なずけられ少しずつ現実が歪んでいくので、取り返しがつかない異常な世界に引き込まれたことに気づかないことが多い。
気づくのは何年も何十年もたって、「あれは犯罪だった」と突然雷に打たれたように理解する。だから、法的な時効は被害者が気づいてからスタートしなければならないのだ。法改正を望む。
ジャニー喜多川からされたことは父親からされたと同じ感覚だったそうだ
父親からの性暴力は他人からの性暴力のように怒りだけではない。いろいろな感情が目まぐるしく頭と心を駆け巡るのだ。
被害者には10割の人権があるが、加害者の人権は制限されてよい
交通事故の過失割合が法的に決められているように、過失割合の考え方が性暴力など犯罪にも適用されてよいと思う。
宮本ゆかりさんの加害者である実父がTBSテレビで「加害者にも人権がある!」と偉そうに豪語したが、宮本ゆかりさんがこれから出版する本を読んで過失割合を算出するなら、実父の人権は0割だろうと私は確信している。彼は死刑になってもおかしくない犯罪を娘にした。
顔出し、名前だしで公に訴えることが宮本ゆかりさんにとってどれだけの苦痛をもたらしているか、加害者は首に巻かれたロープの硬さを感じながら反省してほしい。