病院には男性医師が多いから、病院には行きたくない
それなのに
喘息のヒューヒューが治まらずに、耐え切れずとうとう病院を探し始めた
どこかに女性の医師がいて違和感を感じない病院はないものか。特に喘息は胸をはだけて聴診器で音を聞くから、男性医師はごめんだ。もし、なければ、病院に行くことは諦めよう。もう死んでもいい。私は性暴力のPTSDが原因の男性嫌悪で死ぬのだ。
そう思いながらネット検索した。たまたま症状を入力していくと適合する診療科が分かるサイトがあったので、入力してみた。
1回で女性医師のいる呼吸器科がヒットした
口コミを読んでみると、あまり欲がないとても親切な中年女性医師らしい。これはヒットしたな、とすぐ思った。
物事が決まるのは私の場合、ほぼ一瞬の出来事だ。決まらないときはぐずぐずと外ればかりで何も動かない。
早速予約を入れ、いざ初回の診察へ
小さな個人病院で診察日は週3日だけ。女性医師一人、事務の中年女性一人。二人ともおっとりした感じが良く似ている。
工務店の軽トラで乗り付けた男性が医院の玄関に入るのを見たから、少し時間をおいておもむろに玄関とびらを開ける。
小さな待合室にはその男性しかいなくて呼ばれたその男性患者の診察はすぐ終わり、私の番になった。診察室の扉を開けると、いらっしゃいませ~という感じで気さくに接してくれる女性医師がいた、安心感があふれた。
想像していたイメージと驚くほどぴったりの女性だった。
眠れない原因に性暴力があることをなにげなく言ってみた
初診なので事細かに20年前の喘息がぶり返したこと、眠れないことを説明する。眠れない原因に性暴力があって、と小声で言ってみた。女性医師は聞こえない風を装った。
市販薬の説明書をありったけ持参した。お薬手帳も忘れずに見せた。
やはり最難関の血圧測定される
20年前の病院はこの血圧の薬を拒否したために、男性医師と険悪な雰囲気になった。次のオンライン診療の医院では、そもそも血圧測定はないからよかった。
しかし、目の前で血圧計を出されパフパフされるのを拒否はできない。上が180あった。案の定、血圧の薬を飲むかどうかの問答が始まった。病院高血圧症で家では145くらいであることを説明する。
できるなら飲みたくないという私に、医師は無理強いをしなかったがその代わり体重計に乗せられた。多分体重から攻めようという魂胆。ここ数年見ないようにしていた体重計に図らずも乗ってしまう。思った通り激太りしていた。
診察は20分間も丁寧に
女性医師は体重増加と高血圧の知識を自分の体験もまじえて悦明してくれた。その時間20分。次の患者が待合室にいる気配があり私は気が気でない。前の病院では1回の診察はひどいときは5秒で終わったからこれは異例中の異例である。
血圧の薬を飲むか体重を落とすか迫られ、「はい、体重を落とします」と約束してしまった。
コロナ禍をいいことに食っちゃ寝の生活のツケは大きい
分かっていた運動不足、油と糖質の食べ放題。人生マックスの体重をたたき出して家に戻って来たとき、食欲が失せているのが分かった。あの診察室で減量の神が降臨していた!
ダイエットが始まる
家で再度測ったら、体脂肪率も人生マックスをたたき出した(人間の体脂肪ではない、これは)。これでは体調が悪くなるのも当たり前だと納得。はまらないズボンのボタン、はち切れそうなシャツのボタンを見て見ぬふりをしてきた日々とはもはやおさらばだ。
とうとうダイエットの神様降臨!
人生マックスの体重のショック療法の効果はすさまじい。医師が絶対に無理強いをしない言い方をしてくれたことが良かった。自主的に健康を管理しているという錯覚を持たせてくれる。
私のように変にひねくれている人間は上からものを言われたり強制されたりすれば、必ず抵抗してしまうから、上手に手綱をひかれたものだ。さすが年の効。
減量用の食事を考案
これから1年間、体重にして10キロ、体脂肪率10%を減らすことを目標に頑張るつもり。
急にいろいろやらずにできることからじゃないと継続しない。
減量の経過を月1でブログで報告します
経過をブログに書くことでも継続につながると思うから月1回くらいの頻度で減量経過を報告しますのでお時間のある方はお付き合いください(恥ずかしいけど)。あ、実際の体重は書きませんよ、悪しからず。
リンゴ酢、レモン汁、納豆、豆腐、油あげ、キムチ、ゆで卵、サラダチキン、玄米を中心に
今回は食事について
一番よくないのはパンと言われた。パンにはバターや塩や砂糖が入っている。小麦のグルテンも体にはよくないそう。
とりあえず、白米と玄米を中心に味噌汁を基本にする。サラダチキンが昔より数段美味しくなっていて驚いた。これなら続けられるかもしれない。そのうち玄米だけにできるといいな。
嫌いな運動はそこそこに
何事も長く続けるコツは、嫌なことは頑張らないこと、無理はしないこと。日常の階段の上り下り、喘息予防のための念入りな掃除、これだけで結構動く。それにプラス庭の雑草取りを家2軒分。
2回目の診察、リストカットの傷跡
血圧測定は左腕が低く出るような気がして左腕をさしだす。そうすると、20歳の時にしてしまったリストカットの跡が左手首にくっきりと見える。今までは隠すように生活してきたが、なぜか出すことができた。女性の医師にも見えているはずだが何も言わない、もちろん。
そして今まで血圧測定で言えなかったことも言えた。「これがきつくて血圧が高く出る気がするのでブラ外していいですか?」「男性のお医者さんには言えなかったですが」
「確かに。どうぞ。」笑いながら先生は言う。
なんと、血圧は30も低く150になった!
なぜか涙がにじむ
2回目の診察は5,6分で終わった。その間、なぜだか目頭が熱くなり泣きそうになる。
どうしたの?という風に先生が目をのぞき込む。
私の男性社会での苦しみはこの優しい先生ですらわからないだろうな。人間が怖くて道を歩くすら苦しいことなんか。でも、いい。リストカットの傷も臆せず出すことができた。小声だけど性暴力のPTSDが不眠の原因と示すこともできた。
私にしたら、進歩なのだ。それがうれしくて涙が滲んだのですよと、いつか説明できる日が来るだろうか。